始業式が終わり、今年初めてのホームルームが始まった。

「まず、委員会を決めるぞー。じゃあ学級委員から!」

沈黙の時間が流れる。そうだよね…学級委員なんてなにかと大変そうだし。

そういえば、颯は今年も学級委員になるのかな?

本人はかなりいやがってるけど、なぜか毎年颯は学級委員に推薦されてる。

颯と一緒の委員会なんて憧れだけど、あたしには学級委員なんて絶対に無理!

人前にたってみんなをまとめるなんてできっこないもん。

その点、颯は昔からバスケチームのキャプテンとかやってたもんな…今もか。

「いないのかー、じゃあ教卓の真ん前!山下と井口!前期は任せた!」

えっ!早紀ちゃん!?

確かに早紀ちゃんはしっかりしてて頼りがいもあるけど。

本人はものすごく嫌そうな顔で前を向いてる。

「よし!学級委員は決まったな。二人とも頑張ってくれ。じゃあ次、体育委員!」

あたしはそんな先生の声をききながらボーッとしていた。


「じゃあ最後に図書委員!」

はっ!全然聞いてなかった!

黒板を見ると、だいたいの委員会はすでに決まっていた。