「上杉さん……ちょっと言い過ぎじゃないか?」
ムッとした表情で抗議する近藤君は言われっ放しなのが我慢出来なかったみたい。
一触即発の二人をハラハラと見守っていた私に小岩井君が話し掛けて来た。
「錦野さん、えっーとお願いできるかな、
とは言っても一つ重要な問題がクリア出来ないと無理かも知れないけど……」
気まずそうに苦笑いで話をしてくれた小岩井君、カンナちゃんと後藤君に気を取られていた私は小岩井君の言わんとする意味が直ぐに呑み込めなくて……
「お願いですか?それは何でしょう……「バカ、こい。小岩井はダイエットしてもいいって言ってるのよ」
察しの悪い私はカンナちゃんにバカと怒られた。
「小岩井君ダイエットしてくれるんですか?
あっ……ありがとうございます」
「ハハ…ありがとーって言われてもまだ何もしてないから。
それにうちの家族にも協力して貰わないと減量するのは無理っぽいし……」
「私もダイエットを始める時は家族に宣言して協力して貰ったので分かります。
食事の準備をされるご家族の方にもお会いしないといけないって思ってましたから
……お家にお邪魔してもいいですか?」
ミッションがあると人はこんなにも大胆な事が平気で言えるのかと自分自身の変化に私が一番驚いている。