「うぁー三人とも背高いわね?皆ホントにモデルじゃないの?」
普段からプロのモデルを見慣れている陽菜さんでもモデルと思ってしまった程に花婿たちは本当にカッコよく決まっていた。
遼君はこれから正式なパーティーに招かれる機会もあるだろうとカンナちゃん同様にプレゼントされたオーダーメイドの黒のタキシードが体にフィットしてバッチリ決まっている。
ことちゃんは飛鳥ちゃんに合せて少しクラシカルな黒のモーニングコートをビシッと着こなしていつもより大人っぽく見える。
旭君はホワイト系のフロックコート姿。
日本人には結構ハードルが高いと思われるその服を完璧に着こなしている旭君の姿に思わず鼻血が出るかと思った。
この場で流血事件でも起こそうものなら陽菜さんに殺されるかも知れない。
「ねぇー誰が一番カッコイイと思う?」飛鳥ちゃんの言葉に花嫁たちは……
「「「この人……」」」自分の花婿をそれぞれ指差していた。
「こいちゃん。カワイイーー」いろいろと思うことはあっても旭君の言葉は素直に嬉しいと感じている。
「旭君はものすっごくカッコイイーーはい。これ」
陽菜さんに渡されたテディベアの花嫁の方を手渡して、二人揃ったところを撮影して貰う。
今きっと私は世界で一番幸せそうな表情をしているに違いない。