ガラッ


保健室に入るとつーんと
薬品の匂い。


「あれ?先生いない」

「まじだ。」


いつも丸いパイプ椅子に座っている
優しい保健室の先生。


だが今日はその姿がない。


「外かな?じゃあ、斗真。座って?」

花音に促され俺は真っ白な
ベッドの上に座らされた。


「待っててね。」

どきっ。


笑顔で俺に笑うと冷凍庫から氷を出して、机に置いてあったポリ袋に詰めていく。