「兄貴のどこがいいわけ?」


なんで俺じゃダメなんだ?
どこが負けてるんだ?


「俺じゃダメか?」


「………」


少しの間沈黙が走り
風のざあって音がやけに
大きく聞こえた


「バッカじゃないの⁉︎良ちゃんとあんたじゃ比べものにならないよ!
良ちゃんは王子様みたいだし。
あんたはただ意地悪言ってくる嫌な奴だしね!」


ああ。なるほど。
俺相当嫌われてるわけな。


わかった。


「わかった。」

「ちょっ……斗真⁉︎」


俺は花音を置いてすたすた
前を歩いた