無表情のまま斗真先輩は
俺を通り過ぎようとした


「待ってください!」


気がついたら俺は先輩を
呼び止めていた。


そして夜の公園に呼び出した。


この人、いつも余裕そうでムカつく。


顔も芸能人並にかっこいいのもムカつく。

「先輩。花音先輩、譲ってもらえませんか?」


斗真先輩を見上げながら睨む


迫力はあまりないとは思うけど


ほら。夕方みたいに「好きにすれば」って言えよ。