―ピーンポーン
「はいはーい。…あら、梨依ちゃんいらっしゃい。洸なら上にいるから勝手にあがって!」
「お邪魔します!」

毎日の会話。
洸ちゃんの匂いがする。
洸ちゃんママの笑顔はやっぱり洸ちゃんに似てるな、って思う。
とっても優しい、笑顔。

「洸ちゃん?入るよー?」
スースー
規則正しい呼吸音が聞こえる。
洸ちゃん寝てる…
ま、起きるまで静かにしておいてあげよう。
「かっこいいなぁ」
つい声に出てしまう。
無防備な寝顔。私の大好きな顔。

「そんな見られると照れるんだけど?」
「こ、こここ洸ちゃん!!起きてるなら言ってよ!」
「いやわりぃわりぃ。」
恥ずかしい…。

「こいよ梨依」
とベットから起き上がった洸ちゃんが腕を広げる。
私は無言でその両手に答える。