「りーくん!」
この日も家に帰りたくなくて、真っ暗になった公園で一人泣いてた。
「やっぱりここにいた!」
いつも一番に俺を見つけるのは鈴子やった。そしてあの言葉をキラキラ笑うて言う。
「ほら、みて!一番星!」
一番星どころか幾つもの星が空に輝いているのにも関わらず、鈴子はそう指さして笑う。
「あのね、おとうさんがゆってたの」
「ぐす…なにを?」
「男の子は泣いちゃだめなんだって」
「そんなの…無理や、もん…」
「なんで、って聞いたらね」
公園で一番星に近い滑り台の上で鈴子は星眺めながら言った。
「男の子は強くて女の子を守らなきゃだめなんだって」
その鈴子の瞳はキラキラと輝いていて。俺に振り向いて笑った。
「りーくん、守ってくれる?」
俺はいつも鈴子に守られてばっかやった。
家抜け出して怒られた時も鈴子が庇ってくれた。泣いてるいる俺を鈴子が笑わしてくれた。
「ぼく…強なる」
この日、彼女が“星に願いを”唄う横で、俺は彼女を守ると星に誓った。