「えっと、メグがお茶で」


ピッ、とボタンを押すと流れる液体。やたら水の割合が多いな、なんて呟いていると背後に影を感じた。




「あのさ~、」




振り返ると部屋に居た2人の男。名前すら覚えていない。




「なんなん、あの男。」

「亮助のこと?」

「そうそう、普通連れてくる?」

「連れて来たというか、なんというか。」



いや、勝手に付いてきたんだもん。不可抗力だわ。



「アイツのせいでオンナ捕まえれそうにないんやけど」

「いや、それは亮のせいじゃないでしょ。」



だって、その顔と軽そうな外見。亮助がいたって居なくたって無理だったに違いないし、あんたらじゃ亮助の引き立て役にすらならないじゃない。

ってゆうか“捕まえる”っていう言葉、なにそれ。



「超強気やん。」

「俺ら何のために来てるかわかってんの?」

「そんなの知らない。」



プイ、とドリンクバーに視線を戻す。メグのグラスには烏龍茶が既に注ぎ終えていた。



「きゃ!」



それを取ろうとした瞬間、グイっと腰を引き寄せられて口を抑えられた。