「流、今時間ある?」
「おう」

「じゃあ、ちょっと付いてきて」
「なんのあんた!今流は、私達と話してたの見てなかったの!?」

想像通り周りの女子がワーワー言い始めた。でも、私は、そんなのに耳を貸さずに、流だけを見つめた。

たった、数秒だったけど、私にはとても長い時間に感じられた。

「いいよ」
そう流が言うと
「え!?ヤダよ流~」

「直ぐ終わるから、待っとけよ」
その言葉に、女子達は不安そうな顔をしながら、頷いた。

「じゃあ行くか」
「あ、うん」

私達は、向かった。
全てが始まったあの場所へと。