「どした?具合悪いのか?」

……気づいて、くれた。

「平気!私は大丈夫だから乗ってきなよ!」


無理矢理笑顔を作る。

心の中は、『好き』でいっぱいだけど。


「無理すんなよ」

「無理なんて……」

「蘭ちゃんは俺がいるからへーき。さっさと乗ってきたら?」


グイッと強引に手を引かれる。

そしてそのまま観覧車乗り場から離された。


「あ、おい!」