ウザったい、なんて思いながらも私はちょっと感謝している。

だってそのおかげで佐野のこと考える時間が少なくなってきているから。

「ねぇ蘭ちゃんー」

「うるさいー」


クラスでもこのやり取り。

みんな苦笑してるよ……。


「あ、あの、花村君。ちょっと、いいかな?」

「ん?俺?」


花村が女子に連れていかれた。