「バカっぽ」


何やってんだろ。

そう自分に呆れながら部室の掃除を始める。


「らーんちゃん」


名前を呼ばれた。

男子の声。

私のこと下の名前で呼ぶ男子といったら、アイツしかいない。

そーと振り向く。


「今日も可愛いね、蘭ちゃん。さっき今日で会ったけど」


やっぱり、花村だ……。

いつものことながら、花村のアホさには呆れる。