ごめんなさい。ごめんなさい、花純。

私は最低で、あなたを裏切ります。

花純の幸せを願ってないわけじゃない。

でも、どうしても佐野が好きなの。

大好きなの。

……花純よりも。

°•*°•*°•*°•*°•*


その夜、いっぱい泣いた。

両想いなったことが嬉しくて、そんな自分が自分で怖くなって。

花純になんて言えばいいの?

佐野を手放したくない。

花純にも嫌われたくない。

私って、こんなに優柔不断だったっけ。