「うわー、夕日めっちゃ綺麗だな」

「……うん」

「見ろよ、学校見えんぞ」

「……うん」


佐野が話しかけてきても私はちょっと上の空。

っていうか罪悪感でいっぱい。

私たちは今、二人きりで観覧車に乗っている。


「……ねぇ、花純は?」

「……今、ベンチで休憩してる。花村と一緒にいるから平気」