3月。
コートを着て
マフラーを巻いて
手袋をして。
準備完了!
帰る支度を終えた私は昇降口に向かった
靴箱からローファーを取り出し
上履きを入れようと思ったその時、
靴箱の裏から誰かの話し声がした
「悠って舞ちゃんのこと好きらしいよ」
『え〜うそ!あたしちょっと悠くん狙ってたのになぁ』
悠って、あの悠?!
あの髪を引っ張ってくる?!
そして舞って、まさかあたし?!
な、な訳ないよね、
私可愛くないし。
そもそも悠とはそんなに話さないし、
うん、ナイナイ…
少し気にはなったが、
あり得ない。と自分に言い聞かせ
家に帰った