保健室に近づくと

咲「うぁぁぁー・・」

咲の叫び声

彗麻「もうやめろ!!」

彗麻の焦った声や物が落ちたり倒れたりする音

保健室に入ると

涙を流しながら暴れる咲

彗麻「良かった・・来たか」

俺は咲に近づいた

それに気づいた咲は俺に向かって本を投げて来た

咲「来るなー!!!」

『咲・・』

それでも歩みを止めない

今にも心が壊れそうな咲をほっとけなかった

歩みを止めない俺に向かってさらにいろんな物を投げつけて来た

もちろん、避けずに当たり続けている

咲まであと一歩のところで

咲「なんで・・・避け・ないの・・?痛い・くせに・・」

『ん?お前の心の痛みに比べたら痛くもないっつーの』

咲「うっ・・葵・・ごめっ・・」

咲をそっと抱いた

ちょっとでも力を入れたら壊れそうな咲


咲「葵・・私の・せい・で・・陽が・・」

『お前は悪くない・・全部悪いのは皆川組だ』

咲「でも・・私が・デマ情報だって気づいていたら!!」

『もう時間は戻らない・・陽さんだって戻っては来ないんだよ?変えられるのは未来。これからどうするか・・空さんを助けることを考えよう。今の咲を見たら、陽さん悲しむぞ?』

咲の目から涙が止まらない

『今日だけ!過去を振り返って泣くのは今日だけだぞ!!明日から未来に向かって一歩を踏み出す。いいな?』

咲「あり・が・と・・」