あっという間に放課後。

悠大君と一緒に帰るのが楽しみだった。

なんでって、そりゃあ彼女になって初めて帰るんだもん。

今までは友達だったからね。

「奈矢ー」

「おー栞奈!!」

奈矢は部活に行く準備をしていた。

奈矢と話すのも久しぶりだな。

「あのね、奈矢。私、」

「ん??」

「…その、悠大君と付き合う事になって…」

自分で言って自分が赤面。

「えっ!!まじ!!??」

「うん」

「そっかー、やっとか!!良かったね!!」

「…うん、」

「いやー、私は応援するよ!!…でもまぁ、栞奈は前田じゃなくて本…」

「角田ー!!」

「あっ、はい!!」

「みんな待っとんねん!!はよ来いっ」

教室に駆け込んできたのは先輩だった。

きっと奈矢と同じバスケ部の人だろう。

「今行きます!!なら行くね、栞奈」

「あ、うん!!行ってらっしゃい」

「行ってきまーす」

そう言って奈矢は走って教室を出ていった。