まるで、学校に
私と、哲郎しか
いないような気持ちになる。
哲郎は真面目に私の顔を見てる
目も離そうとしない…
哲郎の顔を、こんなに
しっかりと見たのは
はじめてかもしれない…
日焼けした肌に、小さな顔
整った顔立ち…
鼻筋は綺麗に通っている
二重まぶたの綺麗な目は
目尻が少し下がっていて
まつ毛が長い事が
少し離れた距離からでもよくわかった
少し茶色の髪の毛は
染めている色じゃない…
哲郎そのものの色。
この人、ジャニーズ事務所に
応募すればいいのに!
そんな事を考えた。
「あの…ギュって…その
抱きしめることだよね?」
哲郎は無邪気な顔になって答えた
「そだよ…!この間もしたじゃん!
ギュって!
後ろからだったけど。」
軽っ。
「哲郎って外人さん?
ハグのこと?
ハグとかするの好きなの?」
「相変わらずの、ボケっぷり!
ヒカリは、俺が、誰かに
ハグしてるの見たことある?」
「1回も見たことないね。」
哲郎は日本人のよう。
「俺、ハグなんかしねーよ!」
「だよね………でも
なんで、私にするの?ギュって。」
「ヒカリをギュってしたいから
お願いしてるの。」
表も裏もない返事
付き合ってもいない人に
ギュって、抱きしめられて
いいはずもない。
でも、言葉を選んで
断らなければいけない気がして
私は、下を向いて
その場で考えこんでしまった
「私、その…
そうゆうのに慣れてなくて
だって…なんでこんなことを。」
と、言いかけた瞬間
哲郎は、私をギュと抱きしめた。
謹慎室でのギュとは…
明らかに違う…
両手で力強く包み込んだ。
哲郎の手は
私の肩の後ろでクロスしてある
哲郎はさらに
私を、ぐっと引き寄せる
逃げられない…
動くこともできない…
哲郎の体全体でくるまれている
でも、不思議と
逃げる気持ちになれない抱きしめ方。
背が高く、胸も広い哲郎に
私はスッポリ包み込まれてしまった
心地よい…あたたかさ…
哲郎の胸の厚さや
力強い腕の筋肉を直接感じた
「哲郎…?どうしたの?」
「これが、したかったの!ギュって!
まだ、練習前だから
ユニホームも臭くないよね?w」
「いや…臭いとかじゃなくて
ギュって、したかったの!って…
それだけで
そんな簡単に…できないよ…私。」
哲郎の胸の中で、私は少しモゾモゾ
「ヒカリ…
これ以上は何もしないから
怖がらないで…もう少し
ギュってするだけだから。」
そう言いながら哲郎は
自分の頭を
私の肩に、そっと置いた…
怖くはなかった…
いやらしくもない抱きしめ方
哲郎は、本当に抱きしめるだけ
哲郎の吐息が、私の首元に
かかるのを感じた
耳元がこしょばゆくて
思わず、首をすくめてしまう
「あっ、ゴメン…
こしょばかった?
ヒカリの香りがたくさんするから
つい…w」
と、言いながら、少しだけ
私の耳元から…口元をズラす哲郎
哲郎は、優しく
私の頭と、髪をそっと
何度も、何度もなでる
「はぁ…すげー落ち着く
いつものヒカリの匂い。」
と、言いながら
哲郎はもう一度深く息を吸い込んだ
少し、今の状況から覚醒した!!
「いつもの、私の匂い?」
「うん、ヒカリの匂い!
シャンプー変えたの?」
びっくりして
手で、哲郎の胸を少し押して
少し引き離した
それでも、哲郎は
私の腰のあたりで腕をクロスさせて
体全部を…私から離そうとはしない
「なんで…シャンプー変えたの
知ってるの?哲郎は?!」
「ヒカリをいつも見てるから??」
質問したのに
疑問文で答えてきたぁ!
「私を?いつも見てる?
嘘ばっかり!w私のことなんて
見てないじゃない…」
「違うよ!ヒカリが
俺の事を見てないんだよ!
俺は1年の時から.、同じ電車の
同じ車両に乗ってたよ…」
哲郎は、私の体を
自分に引寄せたまま
口をへの字にして、そう答えた。
1年生の時から?
同じ車両に乗ってたの?
私と、哲郎の顔と顔の距離は
20センチも離れていない
哲郎の顔は、まるで小学生のように
スネているのがハッキリとわかる
何か…哲郎を
怒らせるような事をした?
スネた小学生のような哲郎に
かける言葉って
何があるんだろう…?
付き合ってもいないのに…
何で私たちは、抱き合ったまま
言い合いをしているのだろうか?
哲郎の顔はあきらかにスネてる。
少し、私を包み込んだ手をゆるめて
ふてくされたように言った
「ヒカリに、1年の時から
彼氏がいるのも俺は知ってたの!!
だから声もかけれなくて。」
哲郎は、そう言ってスネたまま
私から目をそらした…
でも、体は離れない。
「私、彼氏の話してた?」
哲郎の顔を覗き込んだ
この数分で、哲郎との距離が
ぐっと近くなった気がしてた
「誰かが言ってた。」
「そうなんだ。」
「うん。」
さずが…学生ならではの情報網
あやふやである。
正しくは
伝わっていないのだろうけど
噂が流れるのは、はやい…
まぁ、確かに、彼氏という
呼び名がついている人が
あの頃の、私にはいた。
この頃の、高校生の会話は
彼氏と彼女の噂ばかり
異性への興味や
付き合うことの内容の方が
先走りしていた。
相手への気持ちはいつも、後回し…
私に、彼氏がいるから
ギュってされることも
慣れていると思ったのかな?
私は、違う…
異性から抱きしめられることに
慣れてなんていなかった
「私…こんなこと
彼氏ともしたことないの…
そりゃ、哲郎はモテるから
慣れてるのかもしれないけど。」
「えっ?ヒカリ…
彼氏ともギュってしたことないの?」
「うん…だって彼氏さんは
最後まで好きになれなかったの
残念だけど。」
何をベラベラ
喋っているんだろう…私
哲郎は、そんなこと
何も、聞いてもいないのに…
哲郎に包まれていたら
つい、心の声が
漏れてしまったように感じて
恥ずかしくなって
私は、下を向いてしまった…
無言の時間が、少しだけ流れる
哲郎は、ゆっくりと…
私に質問する
「って事は、俺が、はじめて
ヒカリにギュってしたってこと?」
「うん、だから…びっくりしてる…
哲郎みたいに慣れてないの…私。」
哲郎は、私の頬を両手ではさんで
下を向いている私の顔を持ち上げて
自分の方に向けさせた…
真剣な顔で私を見てる!
「慣れてないよ…俺も…慣れてない!
なんで、俺が慣れてるって
ヒカリは思ったの?
俺のこと、そんな男だとヒカリは…
思っていたの?」
哲郎は顔は、怒ってた
カップルでもないのに…
ものすごく、近い距離で…
揉めている、私と、哲郎…
なんで、こんなことになった?
私は、何で
今…哲郎に怒られてるの?
私と、哲郎しか
いないような気持ちになる。
哲郎は真面目に私の顔を見てる
目も離そうとしない…
哲郎の顔を、こんなに
しっかりと見たのは
はじめてかもしれない…
日焼けした肌に、小さな顔
整った顔立ち…
鼻筋は綺麗に通っている
二重まぶたの綺麗な目は
目尻が少し下がっていて
まつ毛が長い事が
少し離れた距離からでもよくわかった
少し茶色の髪の毛は
染めている色じゃない…
哲郎そのものの色。
この人、ジャニーズ事務所に
応募すればいいのに!
そんな事を考えた。
「あの…ギュって…その
抱きしめることだよね?」
哲郎は無邪気な顔になって答えた
「そだよ…!この間もしたじゃん!
ギュって!
後ろからだったけど。」
軽っ。
「哲郎って外人さん?
ハグのこと?
ハグとかするの好きなの?」
「相変わらずの、ボケっぷり!
ヒカリは、俺が、誰かに
ハグしてるの見たことある?」
「1回も見たことないね。」
哲郎は日本人のよう。
「俺、ハグなんかしねーよ!」
「だよね………でも
なんで、私にするの?ギュって。」
「ヒカリをギュってしたいから
お願いしてるの。」
表も裏もない返事
付き合ってもいない人に
ギュって、抱きしめられて
いいはずもない。
でも、言葉を選んで
断らなければいけない気がして
私は、下を向いて
その場で考えこんでしまった
「私、その…
そうゆうのに慣れてなくて
だって…なんでこんなことを。」
と、言いかけた瞬間
哲郎は、私をギュと抱きしめた。
謹慎室でのギュとは…
明らかに違う…
両手で力強く包み込んだ。
哲郎の手は
私の肩の後ろでクロスしてある
哲郎はさらに
私を、ぐっと引き寄せる
逃げられない…
動くこともできない…
哲郎の体全体でくるまれている
でも、不思議と
逃げる気持ちになれない抱きしめ方。
背が高く、胸も広い哲郎に
私はスッポリ包み込まれてしまった
心地よい…あたたかさ…
哲郎の胸の厚さや
力強い腕の筋肉を直接感じた
「哲郎…?どうしたの?」
「これが、したかったの!ギュって!
まだ、練習前だから
ユニホームも臭くないよね?w」
「いや…臭いとかじゃなくて
ギュって、したかったの!って…
それだけで
そんな簡単に…できないよ…私。」
哲郎の胸の中で、私は少しモゾモゾ
「ヒカリ…
これ以上は何もしないから
怖がらないで…もう少し
ギュってするだけだから。」
そう言いながら哲郎は
自分の頭を
私の肩に、そっと置いた…
怖くはなかった…
いやらしくもない抱きしめ方
哲郎は、本当に抱きしめるだけ
哲郎の吐息が、私の首元に
かかるのを感じた
耳元がこしょばゆくて
思わず、首をすくめてしまう
「あっ、ゴメン…
こしょばかった?
ヒカリの香りがたくさんするから
つい…w」
と、言いながら、少しだけ
私の耳元から…口元をズラす哲郎
哲郎は、優しく
私の頭と、髪をそっと
何度も、何度もなでる
「はぁ…すげー落ち着く
いつものヒカリの匂い。」
と、言いながら
哲郎はもう一度深く息を吸い込んだ
少し、今の状況から覚醒した!!
「いつもの、私の匂い?」
「うん、ヒカリの匂い!
シャンプー変えたの?」
びっくりして
手で、哲郎の胸を少し押して
少し引き離した
それでも、哲郎は
私の腰のあたりで腕をクロスさせて
体全部を…私から離そうとはしない
「なんで…シャンプー変えたの
知ってるの?哲郎は?!」
「ヒカリをいつも見てるから??」
質問したのに
疑問文で答えてきたぁ!
「私を?いつも見てる?
嘘ばっかり!w私のことなんて
見てないじゃない…」
「違うよ!ヒカリが
俺の事を見てないんだよ!
俺は1年の時から.、同じ電車の
同じ車両に乗ってたよ…」
哲郎は、私の体を
自分に引寄せたまま
口をへの字にして、そう答えた。
1年生の時から?
同じ車両に乗ってたの?
私と、哲郎の顔と顔の距離は
20センチも離れていない
哲郎の顔は、まるで小学生のように
スネているのがハッキリとわかる
何か…哲郎を
怒らせるような事をした?
スネた小学生のような哲郎に
かける言葉って
何があるんだろう…?
付き合ってもいないのに…
何で私たちは、抱き合ったまま
言い合いをしているのだろうか?
哲郎の顔はあきらかにスネてる。
少し、私を包み込んだ手をゆるめて
ふてくされたように言った
「ヒカリに、1年の時から
彼氏がいるのも俺は知ってたの!!
だから声もかけれなくて。」
哲郎は、そう言ってスネたまま
私から目をそらした…
でも、体は離れない。
「私、彼氏の話してた?」
哲郎の顔を覗き込んだ
この数分で、哲郎との距離が
ぐっと近くなった気がしてた
「誰かが言ってた。」
「そうなんだ。」
「うん。」
さずが…学生ならではの情報網
あやふやである。
正しくは
伝わっていないのだろうけど
噂が流れるのは、はやい…
まぁ、確かに、彼氏という
呼び名がついている人が
あの頃の、私にはいた。
この頃の、高校生の会話は
彼氏と彼女の噂ばかり
異性への興味や
付き合うことの内容の方が
先走りしていた。
相手への気持ちはいつも、後回し…
私に、彼氏がいるから
ギュってされることも
慣れていると思ったのかな?
私は、違う…
異性から抱きしめられることに
慣れてなんていなかった
「私…こんなこと
彼氏ともしたことないの…
そりゃ、哲郎はモテるから
慣れてるのかもしれないけど。」
「えっ?ヒカリ…
彼氏ともギュってしたことないの?」
「うん…だって彼氏さんは
最後まで好きになれなかったの
残念だけど。」
何をベラベラ
喋っているんだろう…私
哲郎は、そんなこと
何も、聞いてもいないのに…
哲郎に包まれていたら
つい、心の声が
漏れてしまったように感じて
恥ずかしくなって
私は、下を向いてしまった…
無言の時間が、少しだけ流れる
哲郎は、ゆっくりと…
私に質問する
「って事は、俺が、はじめて
ヒカリにギュってしたってこと?」
「うん、だから…びっくりしてる…
哲郎みたいに慣れてないの…私。」
哲郎は、私の頬を両手ではさんで
下を向いている私の顔を持ち上げて
自分の方に向けさせた…
真剣な顔で私を見てる!
「慣れてないよ…俺も…慣れてない!
なんで、俺が慣れてるって
ヒカリは思ったの?
俺のこと、そんな男だとヒカリは…
思っていたの?」
哲郎は顔は、怒ってた
カップルでもないのに…
ものすごく、近い距離で…
揉めている、私と、哲郎…
なんで、こんなことになった?
私は、何で
今…哲郎に怒られてるの?