『お前は俺のために、
尽くせばいいんだよ』
『だってお前は、
俺のモノなんだからーーー…』
ピピピピッ ピピピピッ ピピッ
「……さいっあく」
どうやら昔の夢をみていたらしい。
気分は最悪。
なんてったって夢にでてきた人物は、
悪逆非道で
最低最悪
いじめっ子で
人の皮を被った化け物
その名も瀬野…
「蜜姫ー!
あんた、学校大丈夫なのー?」
その声でハッと我にかえる
そうだ!今日は始業式だった!
「す、すぐいく!」
慌てて階段をかけおりると、ちょうど家のチャイムがなった。
「はーい!!」
ガチャッ
「朝からすみません。昨日、隣に引っ越してきた瀬野なんですが……」
「せのっ⁉︎」
「え?」
「あ、いやっ……」
少し背の高いお兄さんは
ちょっと困った顔をしていた。
いけない。
どうも瀬野という言葉に
反応してしまう。
きっとあんな悪夢を見たせいだ。
だいたい、
あいつは数年前に引っ越している。
あいつが私の目の前に現れることなど、もう二度と…
「……もしかして、蜜姫?」
「は?」
私はあらためて
お兄さんの顔を見上げた。
陶器のような肌
少し癖っ毛の黒髪
すっとした鼻筋に、長いまつげ
そして
どこか他人を寄せ付けないような
いじめっ子の雰囲気…
こ、これは……
「せ、瀬野翔夜…」
あの瞬間の彼の笑顔を
私はきっと忘れないだろう。
獣のような、黒い笑みを
「…よォ、久しぶり。蜜姫ちゃん」
尽くせばいいんだよ』
『だってお前は、
俺のモノなんだからーーー…』
ピピピピッ ピピピピッ ピピッ
「……さいっあく」
どうやら昔の夢をみていたらしい。
気分は最悪。
なんてったって夢にでてきた人物は、
悪逆非道で
最低最悪
いじめっ子で
人の皮を被った化け物
その名も瀬野…
「蜜姫ー!
あんた、学校大丈夫なのー?」
その声でハッと我にかえる
そうだ!今日は始業式だった!
「す、すぐいく!」
慌てて階段をかけおりると、ちょうど家のチャイムがなった。
「はーい!!」
ガチャッ
「朝からすみません。昨日、隣に引っ越してきた瀬野なんですが……」
「せのっ⁉︎」
「え?」
「あ、いやっ……」
少し背の高いお兄さんは
ちょっと困った顔をしていた。
いけない。
どうも瀬野という言葉に
反応してしまう。
きっとあんな悪夢を見たせいだ。
だいたい、
あいつは数年前に引っ越している。
あいつが私の目の前に現れることなど、もう二度と…
「……もしかして、蜜姫?」
「は?」
私はあらためて
お兄さんの顔を見上げた。
陶器のような肌
少し癖っ毛の黒髪
すっとした鼻筋に、長いまつげ
そして
どこか他人を寄せ付けないような
いじめっ子の雰囲気…
こ、これは……
「せ、瀬野翔夜…」
あの瞬間の彼の笑顔を
私はきっと忘れないだろう。
獣のような、黒い笑みを
「…よォ、久しぶり。蜜姫ちゃん」