寒っ。


思わず肩をすくめる。


まだ、3月。


昼間の暖かさとは反比例して、夜はまだまだ寒い。


「何食べるか。櫻井何が良い?」


長身の川崎充が、襟を正しながら聞いて来た。


「もう夜遅いから、そんなボリュームのあるものじゃなくて…」


そう言いながら、歩いてるとあつらえた様に焼き鳥屋が見えてきた。



「じゃあここにすっか。」


足早に、焼き鳥屋に向かい始めた。