「先輩ー!結局昨日来なかったじゃないですかー!」



朝からテンション高いこいつは、斎藤 綾香 28歳。



同じ部署にいる、後輩。
年中恋愛体質モードで、私とは対照的。



自分磨きの一環を称して、同じコーヒースクールに通い始めた。



「ごめん、課長に急な仕事頼まれて、終わったの10時廻ってたわ。」




「凄いですねー!もう先輩に話したい事が沢山あるんですよー!」



うわ……。



目がキラキラしてる……。



こんな時は大抵、つまらん話である。



「うん、後で聞くわ。」



私はポーチを持って、その場を離れた。