「さっき、堀川と話してきた。……アイツ、セラに謝ってたよ。大変なことをしたってな」


「そう……でもどうして」


「親父に見捨てられるのが怖かったんだって」


「……お父さんに?」


「ほら、うちってボンボン学校だろ? 無駄にプライド高いヤツ多いんだよ。生徒も、親も」



 郁人くんが言うには、こうだ。



 堀川くんの家は、星麗生の中でも有数の名家だったらしい。


 それと同時に厳しくて、成績もトップじゃないと許さない!


 ……そんな教育方針だったのだとか。



 でも、郁人くんがいたから。


 立場がなくなった堀川くんは、少しだけでもいいから、困らせたくて……そこを宗雄さんにつけ込まれた。