「ねーえ宗雄さん、ソレが何だかわかる? そーそーボイスレコーダー」
「……っ!? お前っ!」
「わかった? なら話は早いわね。さっきまでの会話……レコッちゃった♪」
てへ☆ と舌を出す歩美さんに、宗雄さんは呆然とするしかない。
「それじゃあまさか、あれは……!」
「芝居だ。アンタに必要なことを全部吐かせるためのな。これを警察に突き出したらどうなると思う?」
全てを理解したらしい宗雄さんが、恨めしそうにと歯軋りをする。
「このまま捕まってたまるものか……! 手加減など一切必要ない! やってしまえ!」
捕まりたくないのはみな同じ。
残っていた男たちが、雄たけびを上げて飛び掛ってくる。