「……そういうところがガキだっつーんだよッ!
勝手に突き放してんじゃねぇ! 勝手に独りで抱え込むんじゃねぇ!
セラだってなぁ、アンタのこと心配してたんだよ! 泣きそうな顔で落ち込んでたんだよ! アンタは、そんな顔させるようなことをしたんだよ!
俺に殴られて起き上がれないくらい弱ってんなら助けを呼べよ! 来てくれるヤツがいねぇとか思ってたらもっかい殴るかんな!
アンタには友達がいるんだろ! そういう人たちの思いを無駄にすることがどんなにひどいことか知れっ、このクソ兄貴!!」
嵐のごとき叫びが響き渡ると、ウソのような静けさが部屋を包み込む。
「郁人くん……気持ちは嬉しいけど、ちょっと乱暴な気が……」
「いくらセラの頼みでも、イラつくもんはイラつくの! 大体、気に入らねぇことがあるなら殴り返してくるなり何なり……」