「聡士くん!? その目は……!」


「わかりますか。僕の目の色が」



 息を呑み、食い入るように僕を見つめる八神さんを、真っ直ぐに捉える。



「これは、生まれつきの特異体質のうちのひとつです。さまざまな人外現象が僕の身に起きていて、僕は他人から忌み嫌われていました。

 だから僕も人を嫌いました。心を閉ざした時期がありました。けれど、心の底では誰かに助けを求めていた……。

 それが『家族』なんです。一番身近な、信頼できる人なんです」


「……!」


「城ヶ崎にとって、あなたは家族同然だった。心の奥底では、あなたに助けを求めているんです。

 体裁なんてどうでもいいんです! あなたがどんな罪を背負っていようと、城ヶ崎があなたを信じていることに意味がある!

 あなたは、彼の信頼を裏切るんですか!」