『城ヶ崎へ 突然ごめんね。今日の分のプリントです』



 丁寧にまとめられた、大きさのバラバラなプリントの束。


 表には、ちいさなメモに丸っこい字で一言。それが、何日分も。



『城ヶ崎へ 朝桐くんたちが心配してたよ。みんな寂しいみたい。早く元気な顔を見せてくれると嬉しいな!』 



「……何だ、これは……」


「あら、わからない?」



 わからないはずがない。


 これで思い当たらなかったら、自分をブッ飛ばしてるとこだ。


 ……だから、俺が聞いているのはそんなことじゃねぇ。



「なぜお前がこれを持っている!!」


「ふふ、お気に召したかしら?」


「ああそうだな。人のものを我が物顔で管理するテメェらの外道っぷりには、つくづく感服するぜ」


「管理っていうか、ちょっと預かってただけなんだけどなぁ……って隼斗くん? おーい!」