「ああこれは、娘のアルバムです。1冊丸ごとなくなってたから探してたんですよ。

 入院したときに持って行ったままだったんですね。わざわざありがとうございます」


「あ、いえいえ」



 男性につられ、反射的にお辞儀をしてしまった私。


 顔を上げた男性は、なぜかいっそう笑みを深めていた。



「光涼高校の生徒さんは、みんな親切なんですね」


「え、私以外にも、誰か……?」


「お恥ずかしい話ですが……実は僕、仕事で遅くなった日に襲われてしまいまして」


「……それって!」



 例の暴行事件!?