「アンタ、もう帰るの?」 「僕は犯人の特徴をよく見ているから、父さんと話をしないといけない」 「俺とセラの2人になるけど、いいの?」 「母さんを呼んでおくから平気だ」 「……抜け目のないヤツ」 「でも、この家の中で男は君だけなんだ。もし何かあったときは、君が彼女を守るんだよ。いいね?」 若葉くんの言葉に、郁人くんは口の端をクイと持ち上げる。 「やってやろうじゃん」