「あ……あは、あはははは…………失礼しますっ!!」



 やばいやばいやばい、やりすぎた!


 全速力で逃走。


 捕まったら死ぬ!!



「待ちやがれ!」


「むむむ無理でーす!!」



 どうしてこんな目に遭わなきゃいけないの!?


 清く正しく平凡に生きてるだけなのに!!


 誰か助けて――――――っ!!!



「わぁっ!」



 腕を取られ、体勢を崩す。



「この女が……手間取らせやがって!」


「は、はなはなはな離してください!!」



 とっさに出たもう片方の手の平手打ちを、今度は掴まれてしまった。



「大人しくしろっつんだよ!」


「きゃあっ!?」



 私はバランスを失って、地面に投げ出された。