「心配?」
「そりゃあな。俺や日野は朝桐みたいにアイツと長くいるわけじゃないけど、友達だしな」
「まーな。これでもあのバカよりは気遣ってやってるつもりだぜ。当のアイツが頼ろうとしないから不発だけど」
「そうだよね……城ヶ崎は独りで抱え込んじゃうんだよね」
「学校休んだ次の日とか、顔中に傷作って登校してくるし。声かけてもいつも以上に突き放すんだよな」
「そうそう、すぐカッとなっちゃうから私も困って……って、え!?
顔に傷? 学校に来てなかった日って、本当にケンカしてたの!?」
もともと、城ヶ崎に関するウワサで物騒なものは少なくない。
実際に話してみて、本当は親切な人だっていう事実に、私は驚いたのだから。