「賢聖さん、ご無沙汰してます」


《ん? そういうお前は……まさか聡士!? なんだ帰ってきてたのか!》



 スマホを渡したけど、お父さん、声大きい……丸聞こえ。



「ええ。それより、僕も説明をしてもらいたいです。彼は何者なんですか?」


《何者って、ごく普通の高校生だけど》


「高校生、ですか?」


《そうそう、高校1年生》


「年下? じゃあ私、年下の子にタメ口はおろか呼び捨てされてたの?」


「そんなに驚くことか。年下にナメられる典型タイプじゃん、アンタ」


「開き直られた!?」


「……賢聖さん、それじゃあ答えになっていません。僕はこの無礼で常識知らずで生意気な小僧は、一体どこの馬の骨かと聞いたんです」