……私だって、色々頑張ったのだ。


 何度も話しかけて、突っぱねられても諦めずにもう一度、と。

 1日中続けたが、結局敵が落ちることはなかった。


 それどころか、突っぱねる度に厳しさを増す城ヶ崎の言葉にイライライライラして、笑うしかなくなった私の悲しい運命がコレだ。



「よく他人事でそんなムキになれるね」


「他人事じゃないもん! あんなにひどいことを言われたのに、郁人くんは悔しくないの!?」


「……悔しいよ。悔しい。今だって殴り飛ばしたい。だけどそんな体力ねーし。……それに」



 本当に悔しそうだった。

 なのに、郁人くんは笑った。