日曜だからと、すっかり気が抜けていた。
ブーッ、ブーッ。
AM7:00――突然、ブザーがキッチンまで鳴り響く。
身につけたばかりのエプロン姿のまま、私は慌てて玄関へと向かった。
「こんな朝早くに、誰?」
不審を抱きつつチェーンを外しドアノブをひねると、そこには――
「おはようゴザイマス」
大きなボストンバッグを提げた少年が、なぜか泰然と構えていました。
栗色のクセッ毛。
ちょうど同じ目線の黒目勝ちの瞳。
中性的な顔立ち。
見たところそう歳は変わらないようだけど、Tシャツの袖からのぞく腕は、華奢すぎやしませんか。