「……そ…こ…の…あ…な…た」


「えっ?」

男は後ろを振り返った。


「ひぇ!?」


男の目の前に


とてもとても大きな大きな黒い丸い物体があった。


この黒い丸い物体は
自動販売機を
横に5つ
縦に3つ
並べた大きさだった。



「…こ…え……ち…ょ…だ…い!!」


シュルシュル

突然、黒い丸い物体の側面から手のような物が伸びて、男の身体に巻き付けた。


そして

黒い丸い物体は大きな口を開けた。


「い…た…だ…き」

「ぁー!!」


バキバキ
グチャグチャ
ゴックン




……



巻き付かれた男は


食べられた。



「お…い…し…か…っ…た」


カラン
カラン
コロン


黒い丸い物体は口から今、食べた男の骨をアスファルトが吐いた。



骨には血がまだついていた。