そっか、みー君は私と大和が付き合ってると思ってるんだ。

ん?

ちょっと待って!

もしこの先、会う人会う人みんなに大和が私と付き合ってるっていってたら、私、一生恋できないんじゃ…

だって彼氏ですって言う人がいるのに、他の人に告白なんてできないし、大和と付き合ってるってわかったらきっとみんな私のこと恋愛対象から外すよね!?

「なあ、明日も来んの?」

「そのつもりだけど。」

勉強が終わり、みー君が玄関から出て行こうとしたとき、大和がみー君に尋ねる。

すると大和はみー君を一瞬ぎろっと睨んだ。

怖い!

そしてその目で私を見てくる。

怖いんですけど!

みー君が帰ったあと、なぜかまだ私の部屋にいる大和。

「気をつけろよ、明日。」

机の上を片付けているといきなり私の前に立ってそんなことを言い出した。

「何を?」

「だから、瑞希!俺、明日道場に呼ばれてんだよ。」

大和のおじいちゃん、速水誠さんは剣道の道場をうちの近所で開いている。