それにそろそろ、その問題の成績表が送られてくる頃だ。

いや、もしかしたらもうすでに家には届いているかもしれない…

怖くて家に入れない!

どうしよう…

「ちょっと見せて!」

考えこんでいると、手元からパッと消えた、私の悲惨な答案用紙。

「あ!返してよっ!」

「うわ、お前こんな問題も間違えてんの?」

うるさいな!

私は数学ができないんです!

ピョンピョン飛んで、なんとか答案を取り返そうと苦戦するけど、なにしろ身長差約30cmのわたしたち。

私の手はただ虚しく空をきるだけ。

「はい。」

すると大和の後ろから手が伸びてきて、私の手元に答案が戻ってきた。

「相変わらずだな、桜子も大和も。」

えっ!

この優しくて穏やかな声は…

「…瑞希、なんでいるんだよ。」

そこに立っていたのは昔と変わらない優しい笑顔の…

「桜子、大和、久しぶり!」

「みー君!」