まだ跡、ついてる!?

もう乾いたと思ったのに、やっぱりまだ帰れないよ。

ゴシゴシ頬をこすってるとやまとがトンネルの中に入ってきた。

小さい頃は二人入っても余裕の空間だったけど、さすがに身長が180cm近くある大和が入ってきたら狭すぎる。

「何があったの?」

なんで、そんな優しい声で聞くの?

いつも私のこと、いじめてばっかりのくせに。

「話せよ、さく。」

そう言って大和が言うから、また涙が溢れてきちゃう。

「…大和…」

私は全部話しちゃった。

私が話す間、大和は何も言わずに聞いてくれた。

全部話し終えるとなんだかスッキリしてる。

やっぱり誰かに聞いてもらえると楽になるのかな。

「大和、ありがとう!ちょっとスッキリした!」

携帯を見ると、もう七時前。

そろそろ帰らなきゃ、本格的にお母さんに怒られちゃう。

「大和、そろそろ帰ろ…」

「さく、お前俺と付き合えよ。