そんなの、耳たぶ柔らかい人なんて、みんなじゃん!

私だけじゃないもん!

それに私はエロくなんかない!

そう言い返したいのに、大和の指先、唇、視線、全てに翻弄されて、何も考えられなくなっちゃう。

私、いつからこんなふうになっちゃったの?

だって相手は腐れ縁の、知りきった大和だよ?

どうしてこんなに、おかしくなるの?

「…っ…やめて…」

これ以上、見られたくない。

私の、こんな姿。

私だって知らない。

大和といるとそんな私が引き出されちゃう気がして、怖い。

「…じゃあ今日はここまで。ほら、行くぞ。」

大和はそう言うとまた私の手を当たり前のように掴んだ。

くやしい。

こんなに余裕な大和と、いっぱいいっぱいになってる私。

私の知らない大和が他にもいるのかな。

そう思うと、なぜだか胸がザワザワした。