大和はそういうと私の指を自分の指に絡めた。

これって、いわゆる、恋人繋ぎってやつ!?

…初めてした。

「あれ?何赤くなってんの?今更で、繋いだくらいで。」

「あ、赤くなってない!」

なんだか負けた気がして、悔しくて。

いっつも余裕の大和。

手をつなぐときも、キスするときも。

私なんて、大和の事好きでもないのに、絶対そんなことないのに。

ドキドキが止まらなくなって、体に力が入らなくなって、頭がポーッとして。

それになんだか慣れてる。

もしかして、彼女いたのかな?

「ねえ、大和って付き合ってる人いたの?」

何気なく聞いてみた一言。

「んー、まあそれなりには。」

へえ、だったらその人たちともキスしたり、手をつないだりしたんだ。

…ん?

なんでなにか引っかかるの?

モヤモヤした気分を振り払うように大和とつないだ手をぶんぶん振り回す。

「何やってんだよ、ガキか。」