そしてプレゼントを無事買い終え、二人と別れてから大和といつもの通学路を歩く。

「さーく、ん。」

大和が急に立ち止まり、握手しよう、と言わんばかりに手をつきだしてくる。

「なに?」

「見りゃ分かんだろ、手、繋ぐの。俺達付き合ってんだから、それくらい慣れろよ。」

そんなの、私、慣れてないもん!

「ほら、早く。」

私はそっと、その手をとった。

「さくの手、ちっちゃ!」

「大和の手が大きいの!」

大きくて、あったかくて、なんだか安心する。

そういえば斎藤君の手は冷たかったっけ。

「今何考えてた?」

急にそんなことを聞かれて、胸がどきりとなる。

「べ、別に!今日の晩御飯は何かなーって考えてただけ!」

「ふーん?」

なんで大和ってこうも勘が鋭いのかな?

何でもお見通しにされてる気がする。

昔から大和にはウソが付けないんだよね。

「つうか、なにこのつなぎかた。俺達恋人同士なんだから、普通こうだろ。」