そして一歩、こちらに近づいてくる。

私は逃げようとするけど、その腕は掴まれたまま。

「食後のデザート、食わせろよ。」

で、デザート?

「それならさっき、お母さんのスイートポテト、食べてたじゃん!まだ欲しいなら、言ってあげるから、離して?」

すると大和はふっと、鼻で笑う。

「俺はもっと、もーっと甘いデザート、知ってんの。」

なにそれ…

「わかんない?キスしよう、って言ってんの。」

そう言うと、大和は私の体を壁に押し付けた。

もう逃げられない。

大和の唇の感触。

そしてそのあとはただ、もう何も考えられなくなる。

「…んっ…」

鼻からぬける、甘い吐息。

私は崩れ落ちそうになって、大和の服の袖に捕まる。

何度も何度も触れ合う唇の熱。

も、もう無理!

ドンッと大和の胸を思いっきり押すと、やっと開放された。

「…はあっ…はあっ…」

こっちはいきも絶え絶えなのに、大和ときたら余裕そうな顔で笑ってる。