そう言われるやいなや、顎を掴まれた。

大和の大きな目が私を見てる。

そう思った瞬間、大和の顔が近づき、唇になにか柔らかいものが触れた。


へ…?

「じゃあな、明日から楽しみにしとけよ。さく。」

そう言って私の頭を撫でると、出て行ってしまった。


…はい?

ちょっと待ってよ!

も、もしかして今、今…

信じたくないけど…

「い、いやああああーーー!!!!!」

「お、おねえちゃん?どうしたの?」

私の叫び声に驚いて、ことちゃんが部屋に飛び込んでくる。

ありえない!

信じられない!

私のファーストキスが…!

なんでなんで!?

よりによって好きでも何でもない大和となんか…

最悪だよ!

ほんとにありえない!

何が明日から楽しみにしてる、だよ!

明日からなんの楽しみもない、絶望の毎日の始まりだよ!

大和なんか、大和なんか…!

「大和なんか大ッ嫌いだ!」