「お久しぶりです。猫田教授」
「あのときの探偵さんか!!いや、あのときは本当に助かったよ!!ささ、中に入りたまえ!!」
叶亜のあとに続いて詩音も中に入ると、研究室に充満するキャットフードの匂いに顔をしかめた。
六畳ほどの研究室には机とそれを挟むように置かれているパイプ椅子。
パソコンの横にはキャットフードが置かれており、隅の床には猫用のトイレとキャットタワー。
この教授、まさかここで暮らしてるの?
研究室を家とでも間違ってるのだろうか。
だが、猫田は気にした様子もなく、「座りたまえ」とパイプ椅子に座るよう促した。