「あの、さっきからずっと気になってたんですけど……。猫田教授に何の用なんですか?」

すると、叶亜がげんなりとした顔で、詩音をみた。

何よ、その顔は。

「……本当に君は、ギネス記録並みのバカだな!!何のために僕に付いてきた」

「ギネス記録並みって……。そんなにバカじゃありません!!あなたが付いてこいって言ったから……」

「理由も分からずにか?先のことを読めずに行動する……お前は、のび太か!!」

よくもまあ、いけしゃあしゃあと次から次へ言葉が出てくるものだ。

「はぁ?のび太じゃありません!!一緒にしないでくださいよ!あなたこそ、乱暴者のジャイアンです!」

「のび太よりはマシだ」

「あのねぇっ!!」

「ああっ!!うるさーい!!!」

そう言って猫田の研究室のドアが思いきり開いた。

出てきたのは、40代くらいの長身の男。