「でも合鍵はどう説明するんですか?彼女しか持ってる人がいないのに……」
「他にも探せば侵入経路なんて、たぁーくさんある。彼女は一軒家?」
「いえ。マンションです」
「なら管理人にテキトーな理由つけて、鍵なんて開けられる。彼女は親友に罪を被せたい。そのために僕を利用した。そんなところだな」
「……本当にそうなんですかね。」
詩音にはどうもそう思えなかった。
「何が言いたい?」
「信じたく、ないんじゃないですか?だからあなたに相談した。……私が勧めたんですけどね」
「憎しみの感情しかないよ。彼女には。」
諦めたように肩をすくめる叶亜。