真っ直ぐな瞳に見つめられ、詩音はどぎまぎしてしまう。

「その……今度水族館に行かないかなって思って!今回のお礼に!」

詩音は3枚のチケットを叶亜に渡した。

叶亜が怪訝な顔でチケットをみつめる。

「水族館……?君と僕がか?」

「行きたくないなら別にいいですよ。愛月たちと行きますし!エルちゃんも行きたい?」

エルはチケットをみると、大きな目を輝かせた。

「I want to go!」
(行きたい!!)

「ほら!エルちゃんは行きたいって!3人で行きません?」

「……仕方ないな。いいよ。行ってやる」

「ほんとですか!?」

詩音がテーブルに身をのりだすと、叶亜はハエを追い払うように手を振った。