「話を戻します。舞さんは光さんが葵さんのお金を盗んだんじゃないかと思い、家に呼んだ。そしてあなたと舞さんはもみ合いになり、カッとしたあなたは葵さん同様に舞さんを突き飛ばした……。当たりどころが悪く、舞さんは死んでしまった。……違いますか?」
光はしばらく黙っていたが、突然「ははは!」と狂ったように笑い出した。
そして、狂気に狂った瞳で叶亜をみる。
「正解だよ、探偵さん。あいつから呼び出されたときから嫌な予感がしてたんだ。あいつ、俺が来るなり泣きながらこう言うんだよ」
『葵のお金を返してっ!!私のお金ならいくらでもあげるから!』
「……舞」
葵がポツリと呟いた。
「でも詐欺で奪った金だとは知らなかった。結局はあいつも犯罪者なんだな」
「……ふざけるなよ。彼女を犯罪者にしたてあげたのはどこの誰でもない、お前だろ」
叶亜の口調が変わった。
その言葉からは怒りが捉えられる。