「あんまナメた口聞いてると、こうなるから覚えておきな。」

そう言って詩音の首筋にむかって、ナイフを振り上げた。

殺される――!!!!!

固く目をつむった、そのとき!!

倉庫全体を揺るがすような震動が伝わった。

「な、なんだ!?」

閉まっていたはずのシャッターをぶち壊し、突っ込んできた車に詩音は見覚えがあった。

「……助けに来てくれたんだ」

詩音の瞳から涙がこぼれた。