「やっべぇ、遅刻する!!」

青年は朝目覚まし時計を見てそう叫んだ。

急いで身支度を済ませて青年は走って駅前のカフェまで行った。

「いらっしゃいませ。何名様ですか?」

「いや、連れが先に来てる筈なんですけど…。」

青年は店内を見渡した。

「祐希、遅いぞ!」

慌てて青年は声のする方を見た。

するとそこには久しぶりに見た親友とその彼女がいた。

「わりぃ、わりぃ。」

青年は謝りながら席に着く。

「呼び出したの桐生くんでしょ?もう。」

「大地も相原も悪かったな。てか、お前らまだ付き合ってたのかよ。電話で聞いてびっくりしたぞ。」

そうなのだ。彼らは中2から今までずっと付き合っているのだ。

「えへへ。もうすぐ結婚する予定なの。 ところで桐生くん、話って何?」

「おぉ、そうだ。もしかして、お前も彼女できたのか!?」

「はぁ!?そんな訳ねぇだろ。」

青年がため息を着くと店員がコーヒーを3つ持ってきた。

「俺の分も頼んでてくれたのか?」

「うん。コーヒーでよかったかな?」

「あぁ。ありがとな。」

青年はまだ熱いコーヒーを一口飲んだ。